映画の朝ごはん 映画に写らないもののすべて 食と映画。二つの交わりを描いた“ひと味違った“ドキュメンタリー

COMMENT

  • 伊達みきおサンドウィッチマン

    映画やドラマだけでなく、我々バラエティー番組の現場でも早朝から動く場合には、 ポパイのおにぎり弁当が配られる。 「からあげ」と「たまご」どっちがいいですか?ってスタッフさんに聞かれる。 僕は100%の確率で「からあげ!」と食い気味で(笑) ただ、たまごも美味そうなんだよなー、毎回同じことを思う。
    早朝、カメラマンや照明さん、制作スタッフさんが全く感情を出さずにただひたすらポパイを食べている所をたまに見る。 映画にもありましたが、笑顔にならないのは早朝だからなだけで、 実は…美味しくて嬉しくて胃袋も喜んでいるんだ、やっぱり。
    楽屋のお弁当、これまで色々な種類のお弁当を頂いてきましたが、 もしも毎日食べるならポパイですね! 様々な現場で、当たり前の存在になっているポパイのおにぎり弁当。
    ポパイのおにぎり弁当が携わった映画やドラマ、 全ての作品のエンドロールに[ポパイおにぎり弁当]って入れるべきだと思いました。 現場には欠かせない役者ですね。
    お米をひと晩寝かせたり、丁寧に丁寧に作ってました。 早くポパイが食べたくなりました。 早朝からのロケはしんどいですが、我らが「ポパイ」があれば頑張れます!

  • 堤幸彦映画監督・演出家

    私は日本の映像界で一番ポパイのおにぎりを食べていると自負している。そしてポパイから力を得て作品を量産してきた。  昨年、そんなポパイのドキュメンタリーが制作されていると聞き、年間の三分の一はポパイで1日を始めている私に、 当然、インタビューが来て然るべきと思った。正直、待っていた。「主役」でもいいと思っていた。 公開に至る時もコメント依頼が当然来ると思っていた。  ところがどうだ。一切なしのつぶて。日本一ポパイを消費する象徴的私、にだ。 これはきっと映像制作の一角を占めている「私と我が一党」に対する明白な否定であると認識した。 聞けばジャンゴフィルムさんという名作を数々作る制作会社の作品だと。 ついにヨワイ68歳にして映画業界に公然と否定されたのだ。  それならよい。構うものか。意地でもポパイを食べ続け、なんなら2パックずつ食べてやる。 塩分過多なんかクソ喰らえ。そして長生きを身をもって証明し、作品をもっと量産し、回答とする。
    ところが縁あって、ついに私を全否定した問題の映画「映画の朝ごはん」を見た。 こそっと。夜中の2時に。見てしまった。
    どうであったのか。 なんと私の認識は、、、、完全に間違っていた。 ちょっと〈おもしろドキュメンタリー〉かとたかを括っていた予想に反して、 意外にも、これは、「愛の映画」だ!ポパイを象徴として、不眠不休で戦い、 コロナ禍も地べたで乗り越えた無数の戦士たちの〈映画づくりという人生〉への「愛の映画」だ!
    素晴らしい!夜中の3時には私は泣いていた。 もうポパイの人々、たくさんの同志たちは動き出す時間だ。 「監督でございます」と簡単に言い切る私の言動の裏側に、無数の人々の「愛ある働き」に対しての傲慢さがあることを認識した。 インタビューが来なかったことに腹を立てたことを強烈に自己批判いたします。 すいませんでした。これからのポパイには百円追加で払い続けます。
    もう一度確認しよう。一人で作品は作れない。集合の芸術である。 辛い労働で血脈のごとく作品を支える同志、仲間に対して恥じない仕事をせよ。 「映画の朝ごはん」は教えてくれた。オールアップの本当の意味を。ポパイはなんと手作りだったことを。 私は知らなかった。私はポパイに育てられていたことを。
     もっと一生懸命やります!!

  • 窪田正孝俳優

    初めて会ったのは18年前。 目紛しく新しくなっていく業界で、 ずっと変わらない味で現場を支え続けてくれている大先輩。 ほっこり優しく美味しそうに、大好きな現場を教えてくれる今作をぜひご賞味ください。

  • 斎藤工俳優・映画監督

    日本の映像の現場を、数々の作品を当たり前に支えてくれていた現場の朝ご飯、そして制作部さんは、物作りの背骨であり心臓なのだと言う事を、志子田監督の眼差しを通して改めて気付かされました。当たり前は当たり前じゃない。そこに人がいる限り、そこに映画(物語)があるのだと。

    追記 個人的には玄米のおにぎりもあったら最高に嬉しいです

  • 大森立嗣映画監督

    しこちゃん(志子田監督)の映画現場人への眼差しは優しい。僕なんか自分への応援歌のようで恥ずかしくもありながら、ポパイの朝ごはんを作っている人々にも同じように優しい視線を持っていることに気づいてくる。そしてほんのりと人生の悲喜交々が浮かび上がる。いつの間にか僕もこっそりと応援していました。

  • 中山治美映画ジャーナリスト:シネマトゥデイ映画短評

    おにぎりの中に映画界の課題もぎっしり おにぎり2個とおかず一品+沢庵。一般的には取り立てて珍しくない朝食だ。だがこの弁当が撮影現場で愛され続けている理由を深掘りした結果、低予算・短期間撮影が常識の日本映画界の歴史と現状、さらに課題までをも浮き彫りにする重要なドキュメンタリーとなった。現在、映画界は日本映画制作適正化機構(通称”映適)を設立し、働き方改革に着手中。いかにそれが必須か。本作に登場する弁当店ポパイのような撮影を支える業者にも影響を及ぼしていることも映し出す。翌朝の弁当を深夜に発注するスタッフの無茶振りにも対応。これを美談と取るか?仕方ないと取るか?ここに映画界の未来がかかっているように思える。

  • 佐藤直樹日活株式会社 社長

    1回目は、昔の自分だと思って少し泣き 2回目は、現場が変わっていないことに愕然とし 3回目は、何をやってきたんだと恥ずかしくなりました。 私にとっては、沁みる映画でした。 ありがとうポパイ

    NEWS

    ~イベント情報~

    12月6日~9日に函館で開催される
    【キュイジーヌシネマin函館】
    にて上映決定!
    上映日🍙12月8日10:30~
    場所🍙旧開拓使函館支庁書籍庫

    チケット等の詳細は公式サイトより
    ご確認ください
    キュイジーヌシネマin函館公式サイト

    全国順次公開中!
    上映館については
    THEATER LISTをご覧ください🍙

    INTRODUCTION

    《映画》をつくっているのは誰?監督、脚本家、プロデューサー、カメラマンや、演技する俳優たち。いや、それだけじゃない。チームの力がものをいう映画づくりの現場には、縁の下の力持ちと呼ぶべき大勢のスタッフたちがいる。そして彼らを突き動かすのは、仕事へのプライド?映画への愛情?もちろんそれもあるだろう。しかし絶対に欠かせないものがある。食事だ!

     『映画の朝ごはん』は、映像業界に知らぬ者のいない伝説のお弁当屋さん「ポパイ」にフォーカスした異色のドキュメンタリー。おにぎり二個、おかず一品と沢庵。そんな超シンプルなお弁当は、ロケ撮影の定番の朝ごはんとして熱烈な支持者を持つ。そして現場を円滑に進めるべくあらゆる雑事をこなす「制作部」の面々は、日々「ポパイ」に発注し、さらには昼ごはんと晩ごはんを手配しながら、ときに混沌とする撮影現場に活力をもたらしてきた。

     本作は、もっともプリミティブな原動力=食に携わる人びとの奮闘を通じて、観客を普段目にすることのない《ものづくり》の最前線に連れ出してくれる。時代とともに変わる業界の姿、突然襲ったコロナ禍の影響。しかし現場では日々ごはんを食べ、最高のシーンを撮ろうとそれぞれの持ち場で全力を尽くす、その営みは続いていく。

     日本映画史の貴重な裏話や、食べることへの並々ならぬこだわりについて証言するのは、黒沢清、樋口真嗣、瀬々敬久、山下敦弘、沖田修一ら第一線の現役監督と、映画に人生を捧げてきたスタッフたち。そこにはスクリーンには写らない、なんとも微笑ましく、映画の見方すら変えてくれる大きな物語が広がっている。

    STORY

    見た感じはごくシンプルなのに、ある種の中毒性をもって映画スタッフや俳優たちに熱狂的に愛され続けているのが、40年近く続く老舗お弁当屋さん「ポパイ」のおにぎり弁当。数多くのケータリング業者がしのぎを削っている中で、なぜ「ポパイ」はロケ弁当の代名詞のような存在になったのか。

     東京都練馬区にお店を構えるポパイは、先代社長が東映大泉撮影所に知り合いがいたことから弁当を卸すようになり、いまでは映画やテレビ番組のロケ隊に朝ごはんを届けるために、毎日深夜0時からごはんを炊いて、少数精鋭で手作りのお弁当を作っている。そして配送車に積まれた弁当の大半は、ロケ隊の集合場所である早朝5時の新宿へと運ばれていく。

     とある現場でロケ弁当の采配をしているのは、制作部に入ったばかりの若者、竹山俊太朗。脚本家を夢見て、助監督として働いていたが、いまは制作進行として撮影隊の世話に奔走している。そんな半人前の竹山に目をかけているベテランの制作部スタッフ守田健二は、人生の大半を過ごした映画の世界から身を引く日がくるという、終わりの気配を感じていた。

     それぞれが仕事に託す想いと、限られた時間。そして次の世代へと継承されていく映画の未来。撮影現場スタッフやポパイの従業員たち、それぞれの人間模様から、映画制作の知られざる一面が見えてくる――。

    CAST / STAFF

    竹山俊太朗 守田健二 福田智穂 鈴木直樹 磯見俊裕 大山晃一郎 沖田修一 黒沢清 下田淳行 瀬々敬久 内藤剛志 野呂慎治 樋口真嗣 藤井勇 山下敦弘
    ナレーション:小泉今日子

    監督・企画・撮影・編集:志子田勇
    音楽:yojikとwanda
    製作:由里敬三 
    プロデューサー:飯塚信弘 
    録音:百々保之 
    整音:松本理沙
    撮影協力:芦澤明子(J.S.C) 
    ポスター絵画:伊藤ゲン 
    制作統括:阿部浩二
    制作協力:MOM&DAVID 
    配給:彩プロ
    2023年/DCP/131分/ドキュメンタリー
    助成:AFF2 
    ©ジャンゴフィルム

    協賛:税理士法人AQUA 株式会社ファンテック 
    Film Solutions株式会社
    ベーシックグループ株式会社 株式会社ラグランジュポイント

    志子田勇

    監督・企画・撮影・編集 映画監督・ディレクター

    1981年生まれ。神戸出身。大阪芸術大学映像学科卒業。
    05年「革命前夜」が京都国際学生映画祭2006入選。ぴあフィルムフェスティバル2007入選。
    各国の映画祭に招待。 08年「坂東太郎の悲しみ」を仙台短篇映画祭招待作品として制作。
    11年、仙台短篇映画祭の企画「3.11明日」に、陸前高田で撮影した短編「測量技師たち-The surveyors-」で参加。同作は各地の映画祭に招待。
    現在はフリーランスとして、映画のメイキングディレクターの他にドキュメンタリー制作や展覧会の展示映像の制作など多岐にわたる活動をしている。
    【メイキング】
    『ミュージアム』『ラーゲリより愛を込めて』『予兆-散歩する侵略者-』など
    ミニマムなドキュメンタリー制作に特化した事業、「MOM&DAVID」を設立。
    24年、視覚障がいや聴覚障がいなど、異なる身体感覚や身体を持つメンバーで構成されたダンスカンパニーMi-Mi-Biを描いたドキュメンタリー映画『旅する身体』が全国順次公開。TV版が今秋11月19日T B S「解放区」にて放映。

    THEATER LIST

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    東京都 シネスイッチ銀座新しいタブで開く
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